山田君と僕(しもべ)の魔物は仲が良い
高名な家柄の中には、自分の子供に僕となる魔物を与え、手足のように使わせるところもある
正直、まともな思考をしていたらそんなことはしないと思うけど、なぜか合法なので、そういう家もあるのだ
同級生の山田君も、そんな家柄の子だけど、山田君は両親の高慢なところを嫌っていて、魔物にも僕としてではなく、友達として接しているいいやつだ
魔物の名前はマロン
山田君が名付けたのだ
二人は本当に仲がよく、いつも楽しそうに遊んでいる
見ているこっちも笑顔になるほどに
そんなある日、マロンがいなくなったと、慌てながら山田君が青ざめた顔で告げた
とても心配だ
すぐに魔法で痕跡を見つけ、山田君と一緒にマロンを探す
痕跡を辿っていくと、マロンが何人かに暴行を受けている場面に遭遇した
あいつらは、家柄はいいが性格は最悪のやつと、その取り巻きか
そういえば、魔物を友達扱いする山田君に突っかかったり、馬鹿にするような発言をしてたな
すぐさま二人で相手へ攻撃魔法を撃ち、先制した
向こうはいきなりの攻撃に対処できず、転がった後、蜘蛛の子を散らすように逃げていった
山田君がマロンに駆け寄る
怪我はしているが、幸い大事には至ってない
山田君はマロンを抱えながら、涙目で何度も感謝の言葉を言ってきた
でも、助けるのは当たり前だよ
だってマロンは、君と僕(ぼく)の大切な友達なのだから
4/11/2025, 11:11:27 AM