大事な子達との別れは、いつだって突然でした。
ひとりは、話があると親に呼ばれ、行った先で冷たくなっていた。
後から、車に轢かれて、虫の息のまま家まで帰ってきたと聞かされた。
人生で、あれだけ声をあげて泣いたのは一度きり。
ひとりは、学校から帰ってきたら姿が無くて、夜まで探し回ったけど見つからなくて。
疲れ切って家に帰ったら、亡くなったと告げられた。
愛用していたぬいぐるみは、今でもずっと残っている。
ひとりは、歯科手術の後に白血病を発症。手立ては無いと言われてどんどん弱っていった。
ある日の早朝、寝床の母に挨拶をして静かに家を出ていったそう。
あれから10年、どれだけ待っても帰ってくる事はない。
そして最後のひとり、私の大事な娘は、連休明けの朝にご近所の庭で見つかった。
眠っているようだ、ぬいぐるみみたいと先生には言われた。
私のせいだ、休みのうちに病院に連れて行ってあげていれば。
あの時の後悔を、忘れる事はきっとない。
彼等の他にも、数えきれない猫達との出会いと、別れがあった人生です。
ヒトより断然短い生を全うする姿は、
「生命は必ず終わる」
その絶対の事実をいつも胸に刻んでいってくれた。
出会ってからの全ての日々が宝物で、別れ方も大切な思い出になるんです。
例えそれが、耐え難い痛みを伴うとしても。
彼等との大切な時間は、動物医療の現場で働く原動力になっています。
ごめんね、はもう言わない。
いつかまた会えたなら、ただ「ありがとう」「愛してるよ」と伝えたい。
そして、全身全霊を込めてナデナデヨシヨシさせて頂きたい!
お前らの腹枕が最高だったんだよ!!
#突然の別れ
5/19/2024, 11:13:31 AM