あの時、あるひとひらの言葉を口にしたことを思い出して、貴女はひどく悔やんでいますね。
あの時あんなことを言うべきではなかった。あんな風に言う権利も、必要性も、正当性もなかったのに。そう考えて、苦しい気持ちを抱えています。
とはいえ、少し考えてみてください。
その「言ってしまった」場面は、二年も前のことです。
そして、「言ってしまった」内容は、更に前――十年以上前のことですね。
それをまるで、つい昨日起きたことのように思い返して苦しむのは、少し変な気がしませんか?
あの時、言ってしまったことは、もう戻せません。
口から零れた言葉は、元には戻りません。
それでいいのです。そこから、今どうするか考えればよいだけなのですから。
貴女は、あのことについてはもう二度と口にするまいと決めました。それで十分ではないですか。
貴女は自らを苦しめることを、もう止めていいのですよ。
完璧な人間でなくていい。間違えたり、人を傷つけたりしてしまう人間でもいい。そう思って、どうかご自分を許しながら生きていってください。
4/13/2025, 1:00:16 PM