世界はきっとまた均衡の取れた状態になる。
私達が戦えば。血塗れになりながら、この道の彷徨う影を撃ち落としていけば。
「和樹!!こい!」
「はい!」
短い命令で一気に周囲の音が変わる。
キンと高い音。薄い氷が砕けるような繊細な音。2つが混ざる。
「2人は空で待機、後方射撃用意。騎兵前へ」
大地から馬の下半身と、立派な体躯のケンタウルスのような男が現れる。
「来たよ」
敵の闇の群生がこちらに気付き、早いものから跳んでくる。
「騎兵、行け」
男たちが走り出す。同時に少女も薙刀を持って駆け出した。
いっきに乱戦になる。
「和樹!」
「はい!」
2重の領域が張られた瞬間、全員の位置を把握した。障壁を作ったあとに空から電撃が落ちていく。
近くに来た大型の影を撃ち落とす。
影に潜んでいた小型の影は和樹が仕留める。
「ほんと、頼りになるよ」
「伏せて、来ます」
「分かってる」
熱波が襲ってくる。予測していたので全員の防御壁はすんでの所で張り直せた。
「2人、打て!」
空で撹乱していた2人に光弾の合図を出す。
「うまいね、なんで私の動き分かるの」
「ずっと側にいましたからね!」
彼の刃が後ろの巨体を貫いた。
「誰よりもずっと」
4/10/2026, 8:28:47 AM