かたいなか

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春彼岸も真ん中を過ぎた今日このごろです。
最近最近の都内某所、某私立図書館に激レアなケースで出没する別世界出身者は、
ビジネスネームをツバメといいまして、「ここ」ではないどこかの世界の、世界線管理局なる組織に、法務部局員として籍を置いています。

別世界出身者・ツバメはコーヒーが大好き!
東京でカフェラテを飲んでからというもの、ずっとずっと、いわゆるカフェインジャンキー。
酸味ゆたかなコーヒーから、深い苦味をたたえるコーヒー、コクに全振りのコーヒーまで、
あらゆるコーヒーを愛して、様々なコーヒーに会いにゆきます。

そしてツバメ、気に入ったコーヒーを見つけては、
豆を買い、仕事の休みの日に少量だけ小瓶に詰めて、東京で覚えたバイクにまたがり、
よく整備された山のキャンプ場で、火を起こし、豆を煎って、挽いて、お湯で蒸らして、
静かに1杯、2杯、楽しむのです。

前回投稿分でこのツバメ、魔女のおばあちゃんの喫茶店で、それはそれはドチャクソに良い豆に遭遇。
繊細多彩な香りとフレッシュな味が、このカフェインジャンキーの幸福中枢を、完ッ全に打ちのめしてしまいました。

ペアリングされたスイーツは3種。
セット価格で8000円(税抜)。
ツバメ・ザ・ジャンキーは大満足で、ポンと現金払いをして、200gの豆を購入。
大事に大事に抱えて帰路につき、敬愛する上司に1杯誘いましたが断られたので、
そのまま夜にチビチビ、ちびちび。
お気に入りの映画を観ながら1杯飲んで、2杯飲んで、その日はぐっすり眠ったのでした。

ところで今回のお題は「夢が醒める前に」です
(お題回収開始)

『おう、いらっしゃい、ツバメさん』
夢の中のツバメは、都内某所の某私立図書館の中、
食堂併設の飲食スペースにおりました。
『さすが、繧ク繝ァ繧ヲ繝帙え縺ョ莨晞#が早いね』
そうです。さすが夢の中です。
図書館食堂の店主さんの言葉が、言葉のカタチを為していません。
それでもツバメは、夢の中のツバメなので、
夢の中の店主が何を伝えようとしているのか、何故かハッキリと分かるのです。

すなわち前回投稿分で堪能した「あの」コーヒーが、今日からモーニングサービス限定で、
サンドイッチと目玉焼き、それからツバメの故郷の朝食の一番人気が一緒について、
なんとたったの500円で堪能できるのです!

夢の中でのみ適用される反論不要の絶対的な納得感って何なんでしょうね(浮遊感)

『ああ、素晴らしい』

ツバメは夢が醒める前に、夢の中の店主から、夢のモーニングサービスプレートを受け取って、
何故か図書館の飲食スペースではなく、自分の職場の自分のデスクに座ります。
『いい匂いだ』
ああ、なんて美しい、■■■の香り。
ツバメは夢の中で深呼吸して、何の迷いも疑いもなく、コーヒーカップをつまんで口元に––…

…––「んがっ!……ん、 ん??」
ピピピピッ! ピピピピッ! ピピピピッ!
コーヒーカップをつまんで口元に持っていく前に、
ツバメは端末のアラームのせいで、ぱっちり夢から醒めてしまったのでした。
「ゆめ、 ……ああ、うん、 そうだよな。
図書館であの高級コーヒーを、500円ぽっちで飲めるワケが、ない よな」

知ってた(気付かなかった)
うん知ってた(思い至らなかった)
ツバメは深いため息を吐いて、
せめて夢が醒める前に、ひとくちだけ、
たったひとくちで良いから、あのコーヒーを飲みたかったと、しょんぼりしておったとさ。

3/21/2026, 7:55:38 AM