『星座』
星座を作りたい。手に持った雑誌に掲載されている星座特集を読んでいて、ふと思い立った。
星座となる星は一言で言ってもさまざまだ。銀色に輝く星、金色に輝く星、しっかりとした形を保った星などの種類があり、選ぶのに悩ましい。加えて、星が輝く背景も種類が豊富だ。昼の青色、夜の藍色、夕日の橙色、更にはグラデーションがかった色もある。これらを背景にして輝く星たちはさぞかし綺麗だろう。
想像するとやる気が漲り、その衝動のままにあちらこちらを巡って材料を買い集めた。エプロンを着たり道具を揃えて準備は万端。
まず星を繋げて星座を作る。次に各種の空色シロップを溶かして背景を作る。今回の背景は藍色の夜空、グラデーションの夕日だ。器に背景となる液体を流し入れ、その間乾燥させておいた星座を入れる。最後に涼しい場所で冷やす。
しばらくして星座が完成した。試しに夜空を口に含む。背筋がひやりとし、口当たりの良い涼しい甘さが広がる。カリカリした星が淡く光り、食感や見た目も楽しい。夕日は時間が経つにつれて舌触りや味が変わり、口内が物寂しくなる。星は予想より目立たなかった。
星座を食べつつ考える。今回は反省点もあるが、概ね美味しくできた。さて、次は何を作ろうかと想像を膨らませた。
10/6/2024, 8:44:33 AM