【ただきみだけ】
公園がすこし赤く染まる時刻
あのグラウンドでボールを蹴っているはずの
君の汗と砂埃を思う
指示の声、ふざける笑い声、
リラックスした帰り道
笑っている君の足取りは、軽いだろうか
同級生と渡り廊下で
好きな男の子の話をした30年前の夕焼け
青から赤に変わる、でも決して混ざらない、
その美しいグラデーションを
今でもはっきりと思い出せる
君もいつか思い出すのだろうか
夕暮れのにおい、風、空の色
友だちの声、ひとりの帰り道、ブランコの軋む音
電車の音、僕を呼ぶ声
思い出すといいな
いつもこの広い空が、君の上に広がるといいな
5/12/2025, 10:19:08 AM