夫は、言う。
『貴女は、人の本当に見て欲しい内面を見てしまう。
僕も又、それ故、貴女に惹かれ続ける人間の一人だ。』
私には、そんなつもりは更々無い。
唯、見えているだけだもの。
しかし、夫の目には違うように映るみたい。
『僕より優れた人間に貴女を取られてしまう。』
私には、その働く心理が分からない。
しかし、尊重するようにしている。
護衛を付けられ、侍女を付けられ、家から出る際は必ず自家用車。
もしかすると、結婚したのは資産故だと思っているのかもしれない。
それも又、夫と結婚した要因の一つでは在るが、それだけでは無い。
夫は、素晴らしい人だ。
私には、勿体ないくらいに聡明で、理知的な人だ。
しかし、自信が無く、繊細な儚さがある。
それが、今の貴男だと私は思う。
そして、それも又、良いのだ。
妻は、言う。
『優しき人。』だと。
私は、違う。
誰かに貴女を奪われるのが、怖いのだ。
貴女の友人は、男も多い。
そして、その男は貴女を慕い、時には思いを寄せる。
貴女は、いつも華麗に男の手を交わす。
しかし、それすら、魅力的なのだ。
2/26/2026, 3:14:21 PM