特別な存在とは、言い換えれば、自分が尊敬していたり憧れを抱いていたりする人のことを言うと思う。しかしその尊敬や憧れは時に「恋」にとてつもなく近い感情に至ることがある。故に私たちは「憧れ」を恋と勘違いすることもあれば、恋する気持ちを「尊敬」で誤魔化すこともある。そのため、特別な存在はどこか想い人に近いものがあると思う。
しかし、年の差や立場、或いは性別を気にするのであれば性別などの理由でその恋が実らないのをどこか自覚しているから、その人は自分にとっての『特別な存在』になるのだと思う。「家族」や「恋人」のどれにも当てはまらないその人に、自分の想い入れを表す何らかの肩書きを作ることが、自分の行き場を失った感情を逃がす、自分をなだめる唯一の方法であるから。その人たちのことを思う時にたまに胸が少し苦しくなるのはそいうことだろう。
3/23/2024, 8:40:01 PM