Na

Open App

彼の隣に座ってテレビを見ている時
私は彼に

「そういえば,普段キャンドルとか使う?」と聞いた。

「1、2回くらいしか使ったことないけど。なんで?」
と彼は言った。

「この間,友達にキャンドルを貰ったんだけど,
使ったことないし,使わないのは友達に申し訳ないから
使ってんならあげようかなって思って。」
私が言う。

「それじゃあ,今日泊まっていい?
寝る前に一緒に使おう。」
彼はそう言って私の顔を見た。

「逆に泊まってってくれるの?私も一緒に使いたい。」そう言うと彼は

「じゃあ決まり。」と言って私の頭を撫でた。


その後は買い物に行ったり,
カフェでお茶したり楽しい時間を過ごした。


時計の針が12時過ぎた頃

「キャンドルそろそろつける?」

「うん。」

私がそう返事をすると彼はキャンドルをつけた。
初めてのアロマキャンドルは
とても落ち着いたいい匂いがした。

「キャンドル送る意味は
ゆっくり疲れを癒して欲しいとか
素敵な時間を過ごしてねとかそういう意味が
あるんだって」
彼が私に言ってきた。

「へぇ,知らなかった。」

「最近忙しそうにしてたから考えてくれたんだね。」

彼は自分の事のように嬉しい顔をしていて
温かい気持ちになった。
彼は私を抱きしめていてくれていて
なんだか体温が上がってぽかぽかして眠くなった
私は彼と一緒に過ごせるなら
次は私からキャンドル買ってみようかなと
思いながら彼の腕の中で眠った。





─────『キャンドル』

11/20/2022, 4:46:05 AM