小音葉

Open App

兵どもが夢の跡
有象無象の血を吸って不遑枚挙の花が咲く
どこからか聞こえる祭囃子
童の駆ける土の下、砕ける骨を如何せん
憂う心は春時雨

どうせ忘れる夢ならば
なんぞ燭を秉て遊ばざる
移ろう命は花吹雪
時代も人も五十歩百歩、踊らにゃ損と花が散る
酔いも甘いも噛み分けて
釣鐘帽子に飾りましょう

千枚の葉が落ちるまで
高歌放吟と歩こうか
泥濘む雨後に天晴れと
ばら撒く血潮が道となる

(ひとひら)

4/13/2025, 12:22:58 PM