喜怒哀楽がはっきりとしている君。
見ていて飽きない、コロコロと変わる表情に見惚れるようになったのはいつの頃からだろうか。
見ているだけじゃ物足りず、自分の手で、言葉で変わる表情を見つめたいと思ったのはもう随分前のことだ。
長い月日を共に過ごして、いろんな表情を見てきた。
どんな君にも目を奪われてきたけど、今日の君は特別。
六月の花嫁。華奢な君によく映える純白の衣装。
まるで花が綻んだかのような純真無垢な笑みを浮かべているのは、世界で一番綺麗で、可憐で、繊細な君。
その笑顔を見るだけで、僕の心にも色とりどりの花が綻んだような心地になる。
君からもらったこれまでの花束を胸に抱えていくから、これからも君の笑顔を僕に守らせてね。
『繊細な花』
#17
6/26/2024, 7:23:43 AM