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夜景
 
 「あなたと観たあの夜景は素晴らしく綺麗だった。」

美しくて…儚くて…でも、目の前の夜景よりも隣りにいる…側にいるあなたがとても綺麗で…目が離せなかった。車から降りれば、ひんやりと冬の冷たい風がそよそよと吹いた。助手席から降りたあなたは僕の近くに来て、
「…綺麗だね。」
そう呟いた。
綺麗な夜景の明かりがあなたを映す。
胸が熱くて、苦しくて…でも、最高に嬉しくて…
僕は赤くなった顔を誤魔化すかのようにマフラーで顔を隠しながら、
「あなたも…綺麗ですよ。」
そう、言った。あなたとなるべく目を合わせないように。


  この胸の高鳴りにあなたが気づきませんように。



「僕のほうばっか、ドキドキさせられっぱなしで困ってます。」聞こえないようにそっと静かに呟いた。

9/18/2024, 11:05:49 AM