海を
ただ漂うだけ。
髪をゆらゆらと
波のままに揺らしながら。
魚たちの鱗は
虹色に輝いているのに、
どうして私の鱗は
青いんだろう。
サファイアのような真っ青。
私は私の鱗が嫌い。
巷では
食べ物が生き物の色に
関係するとかしないとか。
別に青いものを食べてるわけじゃ
ないのだけど。
ずっと、ずーっと流されていると
岩場に着いてしまったので
少し休憩。
海から上げられた私の髪は、
一瞬半透明のように見えたが、
すぐに青さがわかった。
鱗が青いのに
髪まで青いのだから、
私は本当に海になったみたい。
でも金魚みたいに
ひらひらと綺麗なヒレじゃないから、
海に紛れられてよかった。
どこから流れても、
辿り着くのはこの岩場。
ここからは
ある峠がよく見えて、
その峠では
たくさんの人ではない人がいて
見ているのが楽しい。
いつか行ってみたいな。
"Good Midnight!"
ある時、
白髪の少女が
私に声をかけてきて
峠に招待してくれた。
峠は白雲峠というらしい。
初めての同族との接触で
私は私に
初めて触れれた気がした。
初めての環境に恋する
海の鳴く初恋の日。
5/7/2026, 4:33:03 PM