よあけ。

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:快晴

昏迷、青心地

どうしようもないほど青い。
それはきっと僕に不釣り合いで、私にピッタリなもの。
俺はどこで生きていて、この先には誰がいるのか。

並べた瓶を蹴ってはまた並べて。
器が同じならそれらすべて自身と言えるだろうか。

迷いがあろうとなかろうと、並べた瓶は歪で不安定だ。
いつか勝手に転げて割れる。

ベッタリとした青が拭えない。 ああ、青い。
今日は雲一つない晴れだろうか。
快晴はもう無くなったと聞いた。
では機械はこの空をなんと呼ぶのだろうか。

夏に憧れている。 まぶしい。

記憶は良くないものばかりだ。
苛立ち、不満、憎悪、悲しみ、恐怖。
そんなものをこの部屋は抱えている。
手の施しようがないほどに。

想像上に“ある”のなら
それは存在していると言えるか。

値するだろうか。 誰だ? 何だ。

きっと何でもいいはずだ。
当ても道筋も探すべき答えも
もはや無いに等しい。

あるべき姿なんて初めから空想だったんじゃないか。
はじめから存在していなかった。

想像上に“ある”のなら、なら、 なら それは

切り取られた世界ですらこんなにも広く
こんなにも美しいと感じるのに。

切り取った世界だからだ。
主観でしかない。 記憶の断片

きっとそれほど、甘くはないだろう。

寝そべって青を眺めて
俯いて瓶を並べて
代替宇宙が存在しているだけて。

だからきっとそっちは
どれかの“自分”の思案に囚われている頃だろう。

切り取った世界なんてただそれだけのもの。
されどそれなりに美しく感じてしまうほどには、ああ、青い。

4/13/2024, 8:02:44 PM