とーる

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7月の午後6時
人気のない肌寒い海岸を照らす温かいオレンジの光
水平線に沈み行く夕日をただひたすら眺めていた
「…死ぬにはいい日だな」
靴を脱ぎ捨てて美しい青色の海に足を踏み入れる
ひんやりと冷たい水の中をひたすら進んだ
半分ほど沈んだ夕日に向かってひたすら進んだ
もっと奥へ、もっと、もっと
いつの間にか足がつかないところにまで来ていた
深呼吸を一つして、体を沈める
もう苦しまなくていいんだ
一通りもがき苦しんで、意識を手放した

4/8/2024, 9:55:25 AM