#海へ
今日は海へ。
前のお題では、夜の海を想像してみたけれど、
今回は本物の海だ。
深い青色。
どこまでも澄んで一点の曇りもない。
あの青い海は幾年もの歴史をただ
波で呑み込んで
さざ波を立てながら
だまって、
見てきたんだろう。
時には荒波を立てながら
嵐で人をも呑み込んで
遭難する船をそっと無人島へ導き
大型船を座礁させ
恐竜が死んでいった時さえ
海は黙って
ただそこにあるだけ。
これから人が殺し合って
木々を枯れさせ
動くものを全て焼き尽くし
海の色を変色させたとしても
海はそこにあるだけ。
海の底で魚たちの死体が積み上がり
海の潮風が死の匂いを運んできても
海はずっとそこにある。
地球はあと10億年で消滅するらしい。
その時海はどうなるのだろう。
海は一つの形となって
どこかへいってしまうのだろうか。
それともそのまま消えいってしまうのだろうか。
考えても、考えても
深い青色の海は
想像できないほど大きな海は、
ただ揺れ動くだけ。
血が流れて、
そして薄れていった海は
今日ものどかな波を揺らしている。
8/23/2023, 12:21:45 PM