黑 猫 @ 中 学 生

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誰かのために生きられたのなら。
俺はこんな愚者にはならなかった。
誰かのために生きられたのなら。
こんな言い訳にすがらなくても良かった。
誰かのために生きられたのなら?
…どっちにしろ俺は変わらないかもな。
孤独と不安に苛まれ、日々の延長線で
生きているだけの死んでいるのと同じ様な日々。
生きる意味なんて、考える余裕も無かった。
気付けば俺は酒と女に溺れ最低なクズ人間になっていた。
そして最期には急性アルコール中毒で死んだ。
35歳。あまりにもはやい死だったが、両親は悲しまなかった。
そりゃそうだ。あんなクズだったんだから。
俺は死んでからようやく目が覚めた。
自分の行動を反省し、神様に自分を地獄行きにする様に頼んだ。
しかし、返ってきたのは意外な返事だった。
俺は酒と女に溺れたが人に暴力は振るわなかったので地獄行きにする理由が無い、と言う。
でも俺は天国に行ける様な事はしていない、と伝えると、神様は一瞬困った様な表情をしたが、何かをパッと思いついたのか俺に1つ、提案をした。
俺に次の人生を与える、と。
そして次の人生では、俺の運命の人も用意してくれるらしい。
さらに、次の人生で徳を積めば天国へ行けると。
…待て待て、流石に良すぎないか!?
何か企んでいるのか?と神様の方を見るが、何も企んでいる様子は無い。
お人好しすぎるだろ、と半ば呆れたが、神様に用意してもらった人生なんだ。
何が起こっても頑張るか。
神様が俺の決心がついたのを見て、行ってらっしゃい、と手をふった。
俺が手を振り返すと急に辺りが真っ白になり、眩しくて目を瞑った。
気づくとベッドの上で寝転んでおり、体が中学生くらいの身長になっていた。
どうやら赤ちゃんからではないらしい。
ここから俺の人生が始まった。

この男性は、運命の人とも出会い、生きる意味を見つけ、結婚して幸せに暮らします。
でも、この後の物語は別のお話。
またの機会にでも語りましょう。
この人は未来で十分徳を積むので天国行きですね。

4/28/2024, 12:37:25 AM