マオ

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約束

「「約束」」
日が沈む前の光と闇の
グラデーションが綺麗な空の下。
君は守るつもりなんて最初からなかったんでしょ?

…ごめん。
知ってたよ。
君が嘘をついていることだって。
…君が、もう長くは生きられない命だって。
長い付き合いなんだ。
君の嘘をつくときの癖くらいわかる。
君が残した手紙は、
最後まで僕を悲しませないものだった。
「嫌いだった」って。
「もう会いたくないから」って。
嘘ばっかり。
僕もそんなこと言えたら楽だったんだろうか、
なんて。
僕にとって君は心臓なんだ。
言えるはずもない。癒えるはずもない。

…ごめん。嘘ついて。
でも、自分が傷ついてでも、
君には悲しんでほしくなかった。だからさ、


届くはずのない2人の言葉。
風に乗って聞こえた気がした。
「君は約束を破ったからさ。」
『僕が約束を破っちゃったからさ。』
代わりに一つ約束しよう。今度はきっと叶えよう。
                
               
『「またね』」

                

3/4/2025, 10:50:23 AM