昨日、浪人が決まった、今日は予備校を探しに行く。
説明会に参加し話を聞いた。端的にここへ来れば来年度は大きく飛躍すると話していた。
終わった後に俺の心の中で感じたのは、もっと勉強すれば良かったと悔やまれただけだった。来年は頑張りたいという思いもない。
家に帰ると母がいつものように夕食を用意していた。焼き鮭と味噌汁といったいつもの食事だったが、母の眼差しからは普段以上に熱意を注いでくれているように感じられた。
「…できた…」
母が俺に話したいことがあるのは明らかだったが、優しく俺を見ているだけだった。俺の中で込み上げてくるものがある。思いを押さえ込もうとするのを止めた。
「なぁ…」
俺は話すことを決意した。
4/18/2023, 1:40:31 AM