落ちて、落ちて、深い闇の底にどこまでも落ちていく。
感情が消えて、手足の先から自分という存在が消えていく感覚が分かる。
-あぁ…どこまで落ちるんだろう。
落ちた先には何があるのだろう。
ついに身体の感覚が消えて、思考が深い闇の中に飲まれて消えていく。
-いやだ…こわい…誰かたすけて
ハッと目を覚ますと、身体中に汗をかいていた。
窓から外を見ると深い闇が見えて夜が明けていないことがわかった。
-また、今日が始まる。
地獄のような世界に今日も放り出される。
現実でも夢の世界でも逃げ場がないなか、深い闇の底に落ちるために目を閉じる。
6/18/2023, 11:57:53 AM