コトノハ

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コルセットが私をまだ締め付けている。
先程までの賑わいが嘘のように静まっていた。

ふと隣を見ると、彼は私に合わせた赤のネクタイを緩めているところだった。

「……ん?なんかあった?」
「ううん、見てただけ。」
「……惚れ直したでしょ。」
「うん。」
「えーそこは……え?!惚れ直したの?!」

ふふ。器用にも、慌てながら喜ぶ彼に、思わず笑いが漏れる。
いつまでも子供のようだ。まるで、私が告白を受けたあの日の。

「一緒に生きていこうね。」
「もちろんだよ!!てかもうやっちゃったでしょ、結・婚・式!」
「そうだね。苗字も同じだもんね。」
「そうそう!……え、苗字同じなのか……やばー……。」
「何いまさらびっくりしてんの。」

私たちは愛を誓った。
書類、言霊、指輪、キス。今やそれらが私たちを証明している。
意識的に口元をなぞった。

「あ、てかそうだ、言いたいことがあるんだよ」
「ん?」

彼は緩めたネクタイをもう一度締め直すと、私にきっちりと向き合った。私もそれに合わせる。

「これからも、よろしくお願いします!」
「……こちらこそ、よろしくお願いします」

頬と涙腺が緩む。あぁ、どうかよろしく。
これからも、ずっと。

4/8/2026, 3:09:25 PM