とある恋人たちの日常。

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 疲れた。
 肉体的にじゃなくて、精神的に。
 
 仕事もプライベートも楽しいんだ。
 人からもらう好意も嬉しい。
 
 楽しいけれど。
 嬉しいけれど。
 
 疲れる。
 
 そんな過去だった。
 
 
 
「大丈夫ですか?」
 
 ソファで目を覚ますと、恋人が俺を心配そうな顔で覗き込んでいた。俺の頬に手を伸ばして優しく添える。その体温の温かさに安心を覚えた。
 
 誰より愛しい彼女。
 
 俺は両手を伸ばして彼女を抱きしめる。
 
「どうしました?」
 
 彼女は俺を包み込むように抱き締め返してくれた。
 
 そう。
 あの時も、心が破裂しそうなくらい疲れていたんだ。
 
 そんな時、俺の心にその心で寄り添ってくれたのが彼女だ。
 心と心を合わせて、俺のストレスを解放してくれた人。
 
「もう少し、このままでいて」
 
 君がいれば大丈夫だから。
 
 
 
おわり
 
 
 
二六五、heart to heart

2/5/2025, 2:21:11 PM