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「夜空を駆ける」
深夜1時すぎ、何となくSNSを見ていたら突然流れ込んできたあの人の投稿。綺麗な星空の写真には星がよく見えることで有名な高原の名前と星の絵文字だけ。

まさか1人ではあるまいし、一体誰と?
片思い中の頭は色んな憶測でいっぱいになり、苦しくて部屋の窓を思いっきり開けた。ひゅっと冷たい風が流れ込んで躊躇うも、ぐっと堪えて乗り出してみる。

窓の外に広がるのはあの人があげていたものとは到底比べ物にならない2、3粒の星空。
「空は繋がってる、なんて嘘みたい。」
ぼそっと呟いたら住宅街の闇に消えていった。
このまま空を飛んで会いにいけたらいいのに、なんて、今飛べても気持ちの重さで落ちそうだなと笑って窓を閉めた。

2/21/2025, 4:19:32 PM