海月 時

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「適当でいいじゃん」
今までだって、これからだって。ただ命っていう時間を消費するだけだ。今がいいならそれでいい。ずっと思っていたはずなのに。なんで君はそんな顔をするんだよ。まるで怒っているような、悲しそうな、泣きそうな顔をする君。

今日で君が病で亡くなってちょうど1年だ。
「ねぇ、死ぬときって怖かった?」
返事は無い。
「1人は寂しくない?」
君は頷いた。
「そっか。そうだよね。」
僕はそう言って、仏花を墓の前に置いた。早く会いたい。この願いはいつ叶うのだろう。僕の人生の終着点はどこだろう。君のいない世界は冷たくて息ができないよ。それでも生きなくちゃ。辛くても、苦しくても。じゃないと君に怒られてしまう。僕は君を見て、下手くそに笑いながら言ったんだ。
「頑張って生きてみるよ。」
僕の言葉を聞いて君は笑ったんだ。僕が大好きなあの笑顔で。まるで夏の向日葵のような笑顔。君の名前のようだ。君は自分の名前が好きじゃないという。確かに浮いた名前だ。でもそんな名前を僕は愛おしく思っている。
「またすぐ来るよ。今度は沢山の話を持って。待っててね、ソレイユ。」
ソレイユ。和名:太陽

4/28/2024, 6:37:13 AM