ふたり
一人二役。そんな言葉がある。まるで、別人のように振る舞い、一人の人が二人を演じる。
直接的に目の前に二人がいる、一人の役者が二人を演じる。これなら理解もできるが、一人の心の中にもう一人がいる場合もあるだろう。これは、直接的には見ることも感じることも難しい。しかし、私にはそれが理解できるような気がする。なぜなら、私自身の中にも別人が住んでいるからだ。どこか私に似ているが、全て同じではない。自分の分身、そのような感覚に近い。
小さいころに創り上げた創造の人物。元々その別人が住んでいたわけではない。しかし今では、もう一人の自分に会いに行くために彼の住まう家に遊びに行っている。
彼の家に遊びに行くと、全てを忘れて楽しめる。辛かったこと、悲しかったこと、楽しかったこと、それらを吹っ飛ばしてくれる。彼がいなければ、私はこの現実で生きていけない。そんな気がするのだ。もし彼を創っていなかったら、そんなことを想像することができない。
彼とふたりなら、生きていける。それくらいに今では大切な存在だ。将来、彼がいなくても生きていけるようになるまで、遊び尽くしたい。それが今の私なのだ。
8/30/2025, 10:26:21 PM