霜月 朔(創作)

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天国と地獄


透けるように白い肌。
浮世離れした丁寧な所作。
世の中を知らない乙女の様に、
穏やかに微笑む君の姿は、
まるで、天使のようで。

けれど。
何処か物憂げな視線。
瞳の奥に揺蕩う絶望。
華奢でありながら、仄暗い心を、
押し隠して佇む君の姿は、
まるで、悪魔のようで。

そんな君との恋は、
余りに刺激的で。
まるで、天国と地獄を
行ったり来たりしてるみたいだ。

君の、紅を差した様に朱い、
その口唇から紡がれるのは、
天使の御告げなのか。
それとも、悪魔の囁きなのか。

今夜、私は。
天国と地獄の、
どちらに居るのだろう。

5/27/2024, 6:24:42 PM