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 そっと吹いた風に、揺れる木陰。そこで少し休憩をする。

 木陰は厳しい日差しを遮ってはくれるけれど、肌にまとわりつくような暑さを和らげてはくれない。

 暑くなる世界、木陰では涼むことができなくなった夏。

 もうこの場所に腰をかけて、本を読むことはないのだろう。それを寂しく思いながらも、やはり暑さには耐えきれず木陰から出る。

 ここに居続けては命が危ない。

 クーラーの効いた図書館へ向かうため、その場を後にした。

7/17/2025, 3:47:12 PM