透明な水
「彼女はまるで透明な水のようだ。」
誰かがそういった。そのように拙も思う。
生真面目で凛としている。喉が渇いている時にちょうど良い水のような人だ。
それでいて瘴気を取り除ける数少ない方だ。
拙がお仕えしてから何年経っただろうか?長い間であるのは確かだ。それでもなお、彼女、女教皇とも呼ばれている彼の方の性格を知らない気がするのだ。
いつか、自分ならその本当のかおを見せてくださるだろうか。それはない気がする。
日々をそう思い、過ごして行くしかない。そう思いながら。
5/22/2023, 1:43:05 PM