「秘密だよ。」
ある快晴の日の屋上での出来事だった。
オレには友達がいない。
勿論一匹狼なんてかっこいいもんじゃない。
ただのボッチ。話しかけられたらキョドってしまう。
一つ一つの言動に対して反省会を開く。
そして昼ご飯も勿論ボッチ飯。
教室で食べるのがつらいな…。
周りは駄弁ってる。1人黙々と弁当をつつく。
…惨めすぎるな……。
あ、屋上行けばいいじゃん。
陽キャは大体教室で食べてるし。
ワンチャン一人なんじゃね?
誰か居たら戻ろう。入り口から覗いてこよう。
屋上扉の前に立ち、ドアを少し開けてみる。
誰も居ない…な?
ほっと安心して一歩踏み出すと…目線の先に人が居た。
2人。いや、1人って言ったほうがいいのか?
合体。してる。しかも男2人。
突っ込まれてる方は気持ち良すぎるのか、全くコッチに気づいていない。
突っ込んでる方は腰の動きを止めない。見てんのに。
ヤバいだろアイツ。てか、誰だよ。別のクラスか、よかったわ。見られてんだぞ?止めろよ。気まずくなれよ。
コッチをガン見しながらガン突き。
そしてソイツは口元に人指指をやってこちらに微笑んだ。
誰が言うかよ。てか、話す奴いねーわ。
扉を閉めて。教室までの帰路につく。
あれは夢ってことにしよう。
……いや。教室には戻れない。
「クソッ…なんであんなんで…反応しちまうんだよ…」
膨れ上がった下腹部。惨めだ。
9/3/2025, 1:44:56 PM