XXXX年X月26日
先輩に代わり僕が日誌をつけます。
怪我を理由に安静にするよう指示したためか、手元の端末を弄って手持ち無沙汰にしていたので、怪我人はさっさと寝ろの気持ちを込めて端末を回収しました。そうしたら、「自分の日記帳が欲しいならそう言えばいいのに」などと頓珍漢なことを宣うので容赦なく寝かせてきました。
さて、先輩が罠に引っかかった後僕は安全確保のため周辺に更に罠がないか確認をしました。幸いにして件の一箇所を覗いて施設内に罠らしい罠は発見されず、以後は支障なく資料の回収ができました。
罠の仕掛けられていた部屋は他に出入り口のない個室になっており、中には調査員の一人であろう白骨死体が一つ、壁にもたれて項垂れていました。
同じ部屋に置かれた箱の中に消費済みの保存食などが見受けられたことから察するに、どうやらこの人物はこの部屋で籠城をしていたようです。手元に転がった拳銃と、頭蓋骨に残った弾痕からするに、最後は自決であったと思われます。
調査員の衣服を調べたところ、ポケットから端末を入手しました。目立った破損はなく、充電さえすれば中身を検めることができるでしょう。
その間に他の部屋から発見された資料に目を通しておこうと思います
8/26/2024, 2:40:26 PM