冬晴れただ水が欲しい。宵越しのペットボトルを情緒なく飲み干していたのに、外がやけに眩しくて、私はそんな天候に飲まれてしまった。そうだ、少し洒落たカップに紅茶を入れよう。突然、私は思い立った。いい天気だ。窓辺の掃除はさぼっているけれど、このまま貴族のような朝を過ごすのも悪くない。葉の名前なんて見ない。良い香りがするだけ。一口啜って、私は微笑んでいた。それは誰も知らない笑顔だった。
1/5/2023, 10:50:01 AM