実家の裏は里山になっていて、某市民の森が広がっている。そこに小さな池があった。名前は伏せるが、車の通る道路から歩いていけるところにあった。
そこは初夏、源氏蛍の生息地だった。池に流れ込む川にカワニナという貝がいたのだろう。源氏蛍はカワニナを餌に育つ。見頃は六月くらいで、雨の後かあっと暑くなった日の夜だ。
最後に見に行った時は、五千匹くらいは舞っていただろうか。暗闇に光る蛍はまるでふわふわ飛び交う星のようだった。星に包まれる感覚を味わえた。
のちにどうもその池あたりに老人介護施設が建てられるため工事が入ると聞いた。もう蛍は生息出来ないだろう。残念である。ただ、蛍は光に弱いため、蛍をスマホで照らす無知なかたを見てイラつくことも同時に無くなったのだろう、とは思う。
【星に包まれて】
12/30/2025, 10:11:44 AM