箱庭メリィ

Open App

「手を出して」

言われるがまま手を伸ばした。
差し出した手は勢いよく引かれて、ふわりと窓の外へ体ごと飛び出した。
落ちる、と思った体は、しかし重力に負けることなく空中へ浮かんだ。

「妖精を信じたからさ。妖精の粉で空が飛べるんだ」

彼はそう言った。

「さぁ、ネバーランドへ行こう」

彼は手を繋いだまま空の果てを指差した。


9/24『僕と一緒に』



曇ったグラスと同じように
僕の心には靄がかかっている

磨いても取れることのない曇り
太陽が降り注ぐ日は来るのだろうか


9/23『cloudy』

9/23/2025, 11:23:51 AM