天使『お金を拾ったのですね。きっと持ち主はとても困っているはず、急いで交番に向かいましょう!』
悪魔『おいおい何言ってんだ。こんな大金滅多にお目にかかれないぜ?誰か来る前にとっと持って帰るぞ』
天使『何を言っているんですか!このお金は私たちの物ではありません』
悪魔『ふざけんな!俺たちが見つけたんだから、俺たちの物だろう』
天使『なんて下劣で低俗な考えなんですか』
悪魔『うるさい。聖人ぶった偽善者め』
頭の中で天使と悪魔が言い争いを始めてしまった。
本当なら天使の言う通りにして、早く交番に届けるべきなのだが、目のアタッシュケースの中身は1億円。
悔しいが、悪魔の囁きに身を任せてしまいそうになる。
光と闇の狭間、答えのないこの場所で葛藤し、新しい答えを導き出すのが、人という生き物だ。
私『まてよ、馬で倍にしてから返せばいいのでは?』
足元のアタッシュケースを握り締め、颯爽と競馬場に向かった私だったが、受付に怪しまれ、1時間後には警察署で取り調べを受けることになった。
12/2/2024, 11:34:18 AM