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小さな命。

どんな命も、きゅっとすると潰れてしまうほど脆いモノ。どんなに虚勢を張っても、それが命。
あなたは今日の寒さに耐えられなくて、私に温もりを求めるかもしれない。それは、暖房より、コタツより、ドライヤーの熱より、温かいお茶より身近な温もりだろう。でも、なかなかに手に入れにくい一品で、あなたの手では届かないかもしれない。
僕は季節の移ろいを憎んでしまう。この刺すような寒さが無ければ、君の元へかけ寄れないから。もっと近づいて、くっついて、その側でその胸の奥に包まれたいから。だから、とても邪魔なのだ。この変わりゆく季節も気温も。
命も、この気持ちと同様なんだろう。
たった少しと一つと一人と一瞬で変わってしまうから。壊れてしまうから。
小さいとか、醜いとか、汚いとか、恐いとか、そんな事は知らない。
一つ一つ丁寧に、無理に数えようとしなくとも、私にとって大事ならば、そんなモノは関係ない。

2/24/2024, 12:34:12 PM