ほこりちゃん

Open App

ちょうど、もう終わりかなって気づき始めた頃でした。
いつかはそんな日が来る事はわかっていましたが、
こんなに早いとは正直思っていませんでした。
寂しいのに寂しいと言えない、悲しいのに気づいてもらえない、
そんな風に思う私の方が間違いみたいな気がして。
優しさのように感じていたものは優しさではなくて、
不器用な優しさには気がつけなかった気がします。
今思えば、すれ違わない様必死でした。
必死にあなたとのパズルを揃えて、揃えて、揃えていました。
ふとしたときに、なんだか疲れて、たまにはいいかと手を抜いた時に、それは最も簡単に私の手のひらからこぼれ落ちたのです。
そんなものでした。大切にしてきたあなたと私は、思ったより安っぽい既製品のようなものでした。
大事に大事にしているつもりでしたが、それは私だけの様ですね。
酔った勢いで言ってしまった本音は、重たかったですか。
泣きながら寂しいと、帰ってもいいよ、やっぱりやだ、
最近なんか変わったね、なんかあった?、離れてくなら言ってよね。
あまり覚えていませんが、不器用なりにその様なことを言った気がします。
あなたの返事は覚えていません。
私は、酔った時にしかそんな事言えません。
でもあなたは私の事をよくご存知なので、きっと私の気持ちもわかっているのでしょう。わかった上での、今なのでしょう。

冷たい人。だけど私は、優しい貴方も知っている。

6/16/2023, 2:32:22 PM