いつしか始まった重ねる逢瀬。
週に一度決まった曜日、決まった時間、決まった場所できみを抱く。
なめらかな肌に指を滑らせその肌に沿ってくちびるを落としていく。
「あんたもよく飽きないねー」
変わらぬ物言いに反して頬はほんのり赤みを帯びている。
その腹部からうえへ膨らみのないその胸をたどり肩口をなぞって首筋へ。
優しくそっと口付ける。
それから耳へスライドし、くすぐったいのかちょっと嫌がる素振りをされた。
それから顎先を少し甘噛みすると軽く睨まれる。
「あんたってちょっと変態っぽいよね」
嫌そうなちょっと恥ずかしいのを誤魔化すようなその顔もいいと思う。
軽く俺の肩を押して来たその手を解いてよく喋るそのくちびるに自分のそれを近付けて少し止まる。
触れる。触れない。そんな曖昧な隙間。
お互いの熱なんてもうすでに伝わっているその距離。
そっと近付くと身を引かれる。
懲りずにまた近付こうとすると横を向かれた。
「だからキスはすんなって」
「なんで?」
「何ででも!!」
「こんなに身体を重ねているのに?」
その肩を抱きしめて目の前の髪に顔を埋める。
「…それでもそれだけはダメだ」
なんで始まったんだったっけな。
この関係。
週に一度決まった曜日、決まった時間、決まった場所できみを抱く。
そして俺はきみにお金を渡す。
俺はきみを買えるけどココロまでは買えないね。
(お金より大事なもの)
3/9/2026, 9:50:54 AM