るに

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瞳をとじて
耳を澄まして
山の香りとそよ風が吹く。
冬のはずなのに
なんだか暖かくて
思わず草むらに寝転んで
昼寝をしたんだ。
でも黒猫は
私の隣で4時間も寝ちゃって
中々動けなかった。
さっきまで太陽は真上にあったのに
猫があくびをしながら呑気に起きた時には
もう夕焼けが綺麗だったよね。
寝てた?私が?と言わんばかりの顔で
スタスタ歩いていった猫は
花畑の中で
また寝ようとしたんだよ。
もう晩御飯も作っちゃうから
身体をひょいと持ち上げて
家まで抱っこした。
ちょっと驚いてたけど
いつまでも寝ぼけるやつじゃないからね、
うちの黒猫は。
すぐ晩御飯に食いついちゃって。
まあ、私も
沢山寝たからお腹すいてたんだけどね。
夜も暖かかったし
寝たから眠くなくて
久しぶりに湖に出てみた。
ボートが少し揺れても
猫は顔すら上げずに寝っ転がってて
あれだけ寝たのにまだ寝るの?って
いつものことだけど。
お陰で私も静かに本が読めていいしね。
ランプを吊るして
湖の真ん中で読む本は
どんな本でも本当に面白い。
"Good Midnight!"
その一言から始まる
私の大好きな本は
湖に溶け込めるほど
青と水色が綺麗な表紙だった。

1/23/2025, 2:18:25 PM