紫雨

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誰にも言っちゃだめだからね!そう言って小走りで走っていく君の姿を今でもはっきりと覚えてる。
高校3年生の冬。僕はまだ君に恋をしていた。しかし、あの日言われた君の好きな人は僕ではなかった、それでもやっぱり君が好き。ずっと好き。もう、今はほとんど喋らないけど、噂で少し君のことを聞いた。君はまだ、あの人が好きだということだった……今日は少し早く帰ろう。

今日、学校全体が暗い雰囲気に包まれていた。何故ならこの学校で1番のムードメーカーが、昨日首を吊って自殺したのだ。僕も悲しかった、自殺したやつは君の好きな人だったからだ。君が幸せならそれで良い、なのになんであいつが死んだのか…僕には分からないままだった。その後こんな噂が回ってきた。彼は自殺ではなく、他殺されたのではないかというものだった。




私、一途な女の子なの。

9/4/2025, 8:54:04 AM