雨が嫌い
君を思い出すから
雨上がりのような君と過ごした、たった数分の思い出
バス停でたわいもない話をした思い出
雨音に遮られた一世一代の告白も、バスに乗った時の君の笑顔も忘れられないから
今も雨が嫌い
「久しぶり」なんて声が聞こえてきたから
私は雨音で聞こえないフリをした
君は察して、バス停のベンチに腰掛けた
相変わらず、トタンに雨が降って雨音がうるさい
こんな強い雨が続くなら、言ってもいいのかも
「好きだったよ」
何故か雨は、やんでいた
「僕も好き」
これだから、雨は嫌い
都合の悪い時に限って、素知らぬ顔でいなくなる
本当に、嫌い
9/7/2025, 2:34:35 PM