hagu

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一年前私は塾でも家でも勉強していた気がする。
あの頃は受験生の自覚があって、周りに追い付きたいと一生懸命やっていた。成績も上がって嬉しかった。

いつからだろう。
勉強しなくなったのは。怒られるようになったのは。
多分恋愛絡みのことも少なからずあるとは思うが、
同じくらいの成績でよくテストの点を競いあっていた
人に大差で負けたことだ。『悔しい』という気持ちはなかった。「完全に置いていかれたな」と思った。
私とその人の違いは勉強に対する想いだったんだと思う。私は勉強ができる人を<憧れ>ていた。追い付くために、なんの努力もしなかった。ただ、《同じレベルの人との競争に負けないように頑張る》ことだけしていた。その上を目指そうなんて考えてもなかった。
私に対し、その人は上を目指すことを目標にしていたのかもしれない、だから勉強を一生懸命取り組んでいた。けっして手を抜かなかった。すごいと思った。

ああ、また<憧れ>になってしまった。
そこから私は、ものすごい勢いで成績が下がった。
競う相手が変わってしまった。悲しく思った。
母から怒られた。なぜ勉強しないのかと。分からなかった、勉強する意味が。強いて言うなら、競う相手がいなくなったから。同じ土俵に立てなくなったから。
私は勉強を少しできる程度に留め、推薦を受けた。
希望していたところよりずっと下のとこ。合格した。 けれど、悔しかった。勉強を続けていたら、同じ土俵に立てていたかもしれなかったのに。
結局私は憧れるままだった。変われなかった。自分はできないと決めつけてしまった。
また自分に負けてしまった、あ~あ、変わりたいな

6/16/2024, 1:36:16 PM