「これ、追加で今日中に頼む」
「はい、わかりました」
課長に書類を渡される。
「さて、どの順で処理しようかな」
渡された書類の内容を確認し
「よし、やるか」
俺は腕まくりをすると、パソコンに向かった。
「もう終わったのか?」
「はい、確認をお願いします」
頼まれた仕事を終え、確認してもらうため課長のデスクに行くと
「うん、良くできてる。仕事は早いし、ミスもほぼない。キミに頼んで良かったよ、ありがとう」
書類を確認した課長に褒められる。
「ありがとうございます」
「けど、キミばかりに頼んでしまって、すまないね」
申し訳なさそうに課長に言われ
「いえ、もっとお役に立てるように頑張ります。私で良ければいつでもお声がけください」
笑顔を向けると
「そうか、悪いな。これからもこの調子で頑張ってくれ」
「はい」
ホッとした顔を見せる課長に、俺は一礼して自分のデスクに戻った。
課長には、役に立てるように頑張る。と言ったが、俺が頑張るのは役に立ちたいからではない。1日でも早く昇進したいから。
「昇進できたら、すぐにでも…」
付き合っている彼女にプロポーズしたい。
俺はその想いを叶えるため、静かな情熱を燃やすのだった。
4/18/2025, 6:14:12 AM