“そんな言葉なんていらない‼︎”
そう言って君は出て行った
何がいけなかったのだろう
僕はただ君に寄り添いたかっただけなのに、、、
ただ確かに僕は彼女が可哀想だと思った
けれど、それは表面だけだったのかもしれない
彼女は強い人だった
そんな彼女が弱音を吐いたとき
なるほど
きっと寄り添うのではなく、引っ張りあげて欲しかっ
たのかもしれない
共に憂うのではなく、背中を押して欲しかったのかも
しれない
僕たちには足りないものがたくさんある
それを共に補っていかなければならない
なかなかに骨が折れそうだ
でも、彼女だからこそそうしたい自分もいる
さて、そろそろ扉の前で落ち込んでいるであろう彼女
を迎えに行こう
一歩踏み出せるように
また前を向けるように
そっとドアノブに手をかけた
_________________Another Story_____________________
“そんな言葉なんていらない‼︎”
そう言って私は部屋を出た
やってしまった、、、
彼は何も悪くないのに
私に寄り添ってくれただけなのに
それでも、私はこれ以上憐れまれたくなくて
つい怒鳴ってしまった
彼はとてもやさしい人だ
人の気持ちに寄り添える人
彼は“悲しい気持ち”に寄り添っただけ
傲慢なのかもしれない
でも、私は背中を押してほしかった
“君ならできるよ”
と笑顔で言ってほしかった
それだけで私は頑張れる気がした
まだ心が重いけど、突然怒鳴ってびっくりしている
であろう彼に“ごめんね”と言わなければいけない
目の前にあるドアノブをゆっくり握りしめた
2/20/2023, 3:14:03 PM