【海の底】
♫みんなひとりぽっち 海の底にいるみたい だからだれか どうぞ上手な嘘をついて♬
中島みゆきの「孤独の肖像」の歌詞の一節である。
本当の海の底は、やっぱり孤独のイメージ。
ダイビングができるくらいの海なら仲間もいて光もさし色とりどりの魚たちも鮮やかだろうが…
深海の底は光も届かず真っ暗闇、魚たちもじっと息を潜めているような…もっとも水圧が高いから、どれほど生き物がいるかさえわからない。
私は山よりは海が好きだし、死んだら海に還りたいと思っている。
それは海の底が孤独なところだと思っているから。
でも光もささない真っ暗な海の底に沈んでいくのは、やっぱり怖い、淋しい。それは死への恐怖と同じなのかもしれない。
陽の光にキラキラ輝く海は明るく、それだけを見ていれば綺麗で憧れてしまうが、世の中のすべての物は表裏一体。
輝く海の底は真っ暗闇の世界。
人の人生もそんなものなのだろう。
たぶん私はキラキラ輝く思い出を胸にいつかは底へと沈んでいく。
それで良しと心に決めている。
(と言いつつその時がきたらジタバタ沈んでいくのかもしれないが…)
1/21/2024, 9:25:14 AM