北東に設けられた寝室の窓が、忌々しく感じる季節がやってきた。夏至に向けて日の出が早まる六月の中程。時刻は四時半、一級遮光カーテンを貫いて薄く漏れる緋色の光がベッドの足元を仄かに照らしている。もう少し寝たいが、既に室内は燃えるような赤い光に満ち満ちており、もう一度眠れるような状態ではない。一級遮光とは何だったのかと、天井に反射しユラユラと揺らめいている朝日をボーッと眺めながら大欠伸をした。テーマ「朝日の温もり」
6/10/2024, 7:45:21 AM