駒月

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 私の好きなアイスブルーの瞳が揺れた。
 彼は恥じらうことなく涙を流して言った──「君を愛してる」と。
 何度目かのその告白は、私の心を穏やかに満たしてくれる。

「何であなたが泣くのよ」

 私も涙ぐんでいるけれど。

「すまない、何だか込み上げてきて……」

 嬉しかった。彼の瞳に映るのがいつも私であることが。そして、こうして愛の言葉を聞けることが。

「本当にしょうがないわね」
「呆れたか?」

 頬に触れる手には躊躇いがあった。今更何を遠慮しているのやら。でも、私には誠実で優しくありたいという彼の気持ちが伝わってきて、それもたまらなく嬉しくて。

「ううん、そんなことない。でもほら……もう泣かないで、涙を拭いて?笑ってるあなたが見たいわ」

 指でやさしく拭うと、彼は照れくさそうな顔をした。



【泣かないで】

11/30/2023, 10:49:20 AM