【朝日のぬくもり】
真っ暗な部屋の布団に入り、頭の先まで掛け布団を引き上げる。
体はそこそこ疲れているが、目を閉じても眠れそうにない。頭の中は、今日あったことを反芻してきて、嫌だったことばかり見せてくる。
無理矢理目を閉じたら、涙が流れてきた。
ふっ、と気付くと寝ていたようで、薄暗い部屋の、時計を見ると数時間は経っていた。
(薄暗い?)
カーテンの隙間から差し込む光が、夜の終わりと一日の始まりを告げてくる。起き上がりカーテンを開く。
一気に、窓ガラス越しにやってくる日の光。まだまだ登りきってない太陽から、確かに感じるぬくもり。
「……起きるか」
昨日の嫌な気持ちはまだ残っているけれど、それでも。
進むしか、ないようだ。
6/9/2024, 11:29:11 AM