ふうり

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祈りの果てに、愚者は笑った。
それは、クリスマスを迎えた子供のように。
旅の果てに、愚者は笑った。
それは、徹夜で挑んだテストが返却された時のように。

そう笑いながら、愚者は腕を粘土のように変形させ、鋭いドリルの形に変えた。
「ねぇ、%(8.♪6.♪%8(。このドリルって、まるで星をも貫き通せそうな姿をしてるよね?」
「多分、僕には君を2.9.せない。でも、それでも。」
愚者は覚悟を決めた吐息をつき、目の前にいた彼を見つめ、最後の言葉をかける。

「あいつと一緒に死ぬ為に、其に辿り着く為に、あの子が笑っていられる為に。
そして、この世界に生きる者達が、生きていて良かったと思える為に、君を倒す!!」

祈りの果てに、愚者は笑った。
プロゲーマーにボコボコにされた、苦笑いのように。
旅の果てに、愚者は笑った。
先に逝ってごめんと、誰かに伝えるように。
世界を見守る柳の木の下で、愚者は静かに眠りについた。

お題『祈りの果て』×『愚者』

11/14/2025, 2:53:35 AM