明くる日も、明くる日も
彼女を思って書き綴る
もう会えないと分かっていても
忘れられないんだ
二人で交わした、夏の約束
遠い遠い日の思い出
◇─◇─◇
『きっと、お嫁さんにしてね!
待ってるから!』
俺は本気にしていた
来る日も来る日も
貴女を思って頑張って
いつか迎えに行く!
そう決めていた
◇─◇─◇
けど、数年前……
彼女は遠い世界に旅立っていた
不慮の事故だった
悲しかった、辛かった
長年の夢を叶えに再会した時には
変わり果てた姿……
俺は……俺は、どうすればいい……?
どうしたら……
「また、来んしゃい」
彼女の母は、涙ながらに答えた
「あの頃の約束を、覚えててくれたんだね……
娘に代わって、礼を言うよ
本当に、有難う……」
涙が溢れ、胸が込み上げた
もう会えないと、思っていたから……
「カズ君
本当に、ありがとね」
彼女の笑顔、声と重なって聞こえた
「またいつか、会いに来るからな……」
そう言い残して
ーまたいつかー
7/22/2025, 10:35:43 AM